【新規事業担当になったらはじめに読む】新規事業とは何か?重要性や立ち上げのステップ・ポイントを解説

新規事業とは何か?重要性や立ち上げのステップ・ポイントを解説
出典:rawpixel.com

「新規事業開発担当になったが、何から始めていいか分からない」といったご相談をよくいただきます。そもそも新規事業とはどういったもので、どのように進めていけば良いのでしょうか?今回の記事では新規事業の基礎の部分から重要性、ステップ、進めるポイントまでを解説していきます。

目次

新規事業とは何か

「新規事業」とは

「新規事業」とは新たに立ち上げる事業のことを言います。しかし、それが「新規」に該当する事業かどうかはどのように判断すればよいでしょうか?ここではアンゾフの成長マトリクスが考えの出発点として役立ちます。

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスとは、経営学者のイゴール・アンゾフによって提唱された企業の成長方向性を4象限に区分したフレームワークです。

アンゾフの成長マトリクス

①既存事業(市場浸透)

マトリクスの第一象限にあたる「市場浸透」は、企業が既に存在している市場で、既に保有している製品やサービスを使って成長を目指すものです。ここでの目標は、同じ市場で新しい顧客を見つけるか、既存の顧客に対してより多くの製品を販売することで市場シェア拡大をしていきます。製品開発やマーケティング投資が少ないためリスクは低いと言えるでしょう。

②新市場開拓

「新市場開拓」は企業が現在保有している製品で、新たな市場へ参入していくことです。この新市場は、例えば新しい地域や業界に拡大していくことを意味します。新市場へ参入するためのマーケティングや営業投資が必要なため、一定のリスクが存在します。

③新製品・サービス開発

「新製品・サービス開発」は企業が既存の市場に対して新しい製品を開発していくことです。製品開発に対する投資コストや、開発期間が必要なため新市場開拓と同程度のリスクがあります。

④多角化

最後のセグメントの「多角化」は企業が新しい製品やサービスを開発し、既存の顧客以外の新しい市場に参入することです。未経験の市場に未開発の製品を投入するため、最もリスクが高いと言えます。

では、新規事業とはどこか

では、「新規事業」として取り扱われるのはどの部分になるのか。それは「②新市場開拓」、「③新製品・サービス開発」、「④多角化」が該当します。

ただし、具体的に何をもって「新規事業」と定義されるかは、社内事情や企業の方針が大きく関わってきます。新規事業を始める際は、アンゾフの成長マトリクスを用いて、何が「新規事業」として取り扱われるかを社内で確認することをお勧めします。

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なぜ新規事業が重要なのか

前セクションで見た通り、新規事業は既存事業よりリスクを伴います。なぜそうしたリスクを負ってでも新規事業を始める必要があるのでしょうか?ここでは新規事業を始める主な理由を説明します。

A.社会構造の変化

特に日本においては、少子高齢化が進み、2050年には約1億人にまで減少する見込みです。高齢化率が約40%まで高まることや生産年齢人口が現在の2/3になることを考えれば、新しい形のビジネスモデルや需要に合わせた事業を創造していく必要があることは明白です。

出所:総務省

B.消費者の趣味嗜好の多様化

時代を経るごとに、消費者の趣味嗜好は多様化してきており、差別性のない製品を広告などのマーケティングだけで売り続けることは困難になっています。より消費者やZ世代と言われる新しい世代のニーズに即した製品やサービスを生み出していく必要があります。

出所:経済産業省

C.新テクノロジーの発展

テクノロジーの開発とその普及スピードはますます加速しています。例えば、「電話」が世帯普及率10%に至るまで76年を要したのに対して、「インターネット」は5年、「スマートフォン」は3年となっており、新しいテクノロジーの普及は各段に早くなっています。つまり、過去の技術を前提とした製品やサービスでの事業のままでは、市場が大きく変わり自社製品を販売する場所すらなくなることになります。

テクノロジーの見通し

出所:総務省

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新規事業の立ち上げステップとは

新しい社会、ニーズに合わせた新規事業を立ち上げるにはどのように進めればいいでしょうか。ここでは大きく3つのフェーズに分けて新規事業の立ち上げ方を説明します。

Phase1.発見フェーズ

新製品開発であれ、新市場であれ、新規事業として始めるには「誰に」・「何を」売るかというアイデアの発見が必要となります。このフェーズでは時代に即したアイデアを生み出し、評価をしていきます。いきなり製品を開発するのではなく、顧客のニーズを仮説ベースで想定したり、簡易的なリサーチによって評価した上で、アイデアを絞る工程を踏んで進めます。

絞られたアイデアを、さらにビジネスモデルキャンバスとして以下項目を具体化していくことが望まれます。

  • 顧客セグメント:どのような顧客に対する製品/サービスなのか
  • 価値提案:顧客は製品/サービスからどのような価値を得られるか
  • 収益の流れ:価値提供の結果、どのように収益を得るか
  • チャネル:どのように価値を流通させるか
  • 顧客との関係:製品/サービスに対するサポート体制はどのようにするか
  • 主要活動:価値を創出する具体的なタスクはなにか
  • リソース:必要なリソースは何か
  • パートナー:必要な外部協力者は誰か
  • コスト構造:価値提供にかかるコストは何か

ビジネスモデルキャンバスについては以下記事に詳しく解説してありますのでご参考ください。

Phase2.検証フェーズ

このフェーズでは、具体化されたアイデア・仮説が実際にニーズがあるかどうかを優先順位付けをして検証していきます。ここでも完成された製品やサービスではなく、顧客が抱えるニーズを解決できそうかどうかを確認できるプロトタイプ(ランディングページ、ワイヤーフレーム)やMVP(Minimum Viable Product:必要最小限のプロダクト)で検証を進めていきます。

MVPの考え方

MVP
出所:Interaction Design Foundation

MVPで顧客検証と製品・サービスの改善を続け、市場と製品の適合である「PMF(Product Market Fit)」を目指します。

PMFについては以下記事を参考にしてみてください。

Phase3.成長フェーズ

「成長フェーズ」では、ビジネスとして成り立つ状態と拡大を目指します。ビジネスとして成り立つかは、純利益の指標もありますが、拡大も考慮に入れた場合は以下の生涯顧客価値が顧客獲得コストを上回っているかの指標が役立ちます。

LTV / CAC > 3

 LTV(Life Time Value):顧客が生涯にわたって製品に費やす金額

 CAC(Customer Acquisition Cost):顧客を獲得するコスト

ビジネス拡大の前提検証が済めば、資金調達、チームビルディング、マーケティング投資を行い事業を拡大していきます。

ここで紹介したフェーズをさらに詳細なステップに分け「新規事業の立ち上げ方」として解説した記事がありますので、参考にしてください。

>>>SCENTBOXの新規事業創出支援

新規事業を進めるポイントは

出所:jcomp

新規事業を進めるにあたりどういうポイントをチェックしておけばよいでしょうか。このセクションでは新規事業やスタートアップにおいて近年特に見られるポイントをお伝えます。

①なぜ今この新規事業を始めるのか

この新規事業やアイデアは、全く新しいものなのか、過去に自社や競合がやってみたことはないのか、ある場合はなぜうまくいかなかったのか、などの「なぜ今始めるのか」の質問に答える必要があります。たとえ過去に行われた事業であっても、その時には「ニーズがなかった」や「対応するテクノロジーがなかった」という理由かもしれません。その場合は、それが解消された「今」が始める時だと言えるでしょう。

②なぜ自社がこの新規事業を始めるのか

もしニーズが大きい新規事業・アイデアがあったとしても自社の理念やコアコンピタンスに合わないものであれば、事業としてGOを出すことに躊躇があるでしょう。そうしたポイントに合った事業を検討することも社内推進には必要な要素となります。

③新規事業担当者(チーム)に情熱はあるか

新規事業を進めると様々な課題にぶち当たります。そうした際に推進者に事業に対する情熱がないと継続は難しいでしょう。そのため、企業としてはどこまで本気か(多少の問題があっても乗り切れるか)を見ています。

④新規事業担当者(チーム)にドメインの知識があるか

新規事業は誰かの課題(ニーズ)を解決ことであり、適切に課題を解決するためには、その領域に対する専門知識が必要です。これは課題や領域によりますが、「10年以上の専門家としての活動」といったものが必要というわけではなく、正しく課題を把握し、解決策を提示できるレベルが求められます。

⑤デジタルやデータを用いた事業推進が出来るか

近年のビジネスでは、DX(デジタルトランスフォーメーション)が盛んに言われており、特に新規事業ではデジタルツールやデータを用いた事業構築が前提として求められる企業も出てきています。

まとめ

今回は、新規事業を進めるための基礎から進めるポイントまでを解説しました。新規事業を始めることで、企業の持続可能性を高め、顧客への価値提供をより大きくすることが出来ます。しかし、新規事業の立ち上げ方が分からずスピード感をもって始められていない企業が存在することも事実です。今回の記事をきっかけにして、新規事業の一歩が踏み出せると幸いです。

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この記事を書いた人

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